助成実績

青少年健全教育関係 市民活動支援

2006年度市民活動支援【詳細】

活動名  団体名 CAP下関
子どもの安心、安全を守るためのワークショップ
「あなたが守る あなたの心、あなたのからだ」
地域 山口県下関市
代表者 代表 下村 かおる
支援金額 20万円
活動概要
CAP(子どもへの暴力防止)プログラムを学校で実施し、子ども自身のもつ自分を守る力を引き出す。子どもは本来危険から身を守る力を持っている。自分の大切さに気付く働きかけをし、暴力に対する知識とスキルを具体的に学び、いざという時に力を発揮できるようにする。小学校の15クラスでCAP子どもワークショップを実施。
また、学校、家庭、地域が一体となり、子どもの安全と権利を支えていけるよう公開講座を開催。こどもを支えるおとな側の人権意識とコミュニケーションスキルを高める。
実施時期:
【1】 CAP子どもワークショップ無料提供
7月〜11月依頼を受けた各小学校にて実施 4校15クラスに提供
【2】 地域向け公開講座 8月5日(土)
昼の部:下関市市民センター 夜の部:下関市立千草保育園
参加人員:
事前講座(おとなワークショップ6回) 152名
子どもワークショップ15クラス      460名
公開講座2回 39名
参加総人員 651名
子どもワークショップ おとな向けワークショップ
《子どもワークショップ》 《おとな向けワークショップ》
公開講座「対話術:今、心を開いて」 公開講座 夜の部
《公開講座「対話術:今、心を開いて」》 《公開講座 夜の部》
活動が関連する団体等、地域社会等に与えた影響 
*CAPプログラムは、子どもの授業枠を頂いて直接こどもに届けることで、子ども自身の力を引き出す効果が上がる。そのためには、学校、家庭、地域の連携とCAPプログラムに対する理解がなければ実施ができない。助成により知名度も上がり地域での信頼を得ることができ広報がしやすくなった。また、予算の範囲内で実施できると学校側からも喜ばれた。助成対象の学校には、教職員ワークショップと保護者向けワークショップと子どもワークショップの3セットを義務付けたため、今後のワークショップ形態の基本が確立した。学校・家庭・地域を結ぶCAPプログラムへの関心が深まり、次年度の実施希望校が増えている。
暴力防止のためには地域のおとなが人権意識を持つことが重要であること、子どもの安心を保障していくために子どもの話を聴くことの大切さを教職員と保護者で共有できた。様々なこどもを取り巻く事件のたびに不安が増し悪者探しや不審者排除の方向へ走ってしまいがちだが、多様性を認めお互いの良いところを出しあって支えあうことの大切さと可能性を確認した。地域力を高めてからこどもワークショップを実施したため、問題を抱え込まず相談したり助け合ったりする関係性が生まれ、教師、保護者、地域の人、子どもの連携が強くなり喜ばれた。
苦労した点
*事業予算が限られているので、すべての依頼校の希望に添えず調整に苦労した。また、次年度も助成をつけてほしいという希望には添えないので、次年度の継続希望校との調整に苦慮している。
*公開講座に関して、地域への広報は幅広く行なったが参加人数を確保できなかった。教職員や行政機関などにアピールする方法を工夫したい。
*事業のおかげで、CAPプログラム実施形態(子ども、保護者、教職員向けの3ワークをセットで実施すること)が学校や地域に受け入れられ広がりを感じる。教育委員会や民生委員などの見学もあった。「すべてのこどもに安心・自信・自由を」のCAPメッセージが地域にひろがりつつある。
今後の課題・発展の方向性
*今回の事業は小学校のこどもを対象に企画し、それに伴う教職員ワークショップと保護者向けワークショップの定着を目的とした。今回の事業でCAPプログラム提供の基盤が出来たので、今後は就学前の子どもたちへのCAPプログラム提供に力を入れていきたい。いじめ、誘拐、虐待、子どもへの性暴力など、昨今のこどもを取り巻く事件の解決には出来るだけ早いうちからの人権教育と、暴力に関する知識と、防止のためのスキルが必要だと痛切に感じている。年齢に応じた方法で実施できるように工夫されたCAPプログラムを出来るだけたくさんの幼稚園、保育園に紹介し、就学前の子どもたちの自分自身を守る力を高めていきたい。また、子育て初期のおとなたち向けに暴力防止の啓発を展開していきたい。
活動を終えての感想・意見等
*学校にCAPを導入するきっかけとなる画期的な事業でした。大きな企業からの助成は、社会的信頼度も大きく広報の上でとても役立ちました。今後も、小さなNPO団体の自立と活動支援にご協力をお願いします。
*CAPの活動を通して感じることは、こどもに関する講座への男性参加者が少ないこと。男性女性にかかわらずみんな、子どもの健全育成には関心を持っているはずです。「家族と健康」「子どもの安全」「思春期の子ども」などの子育てをテーマにした研修を企業内で開催して下さい。家族の安定は働く意欲につながりますし、家族支援やメンタルヘルスに取り組む企業としてイメージも良くなること間違いありません。「子どもと暴力」をテーマにしながらもすべての人を勇気付けるCAPプログラムは特にお奨めです。
*また、青少年育成のために協働して事業を展開することができたらいいと思っています。(例えばCAPワークショップ、性教育、薬物乱用防止、禁煙指導、コミュニケーションスキルなど学校だけでは取り組めない分野を、専門性を持った民間のNPOに委託する際の資金援助)PTAや子育て支援者がマツダ財団へ申請し、財団に登録しているNPO団体が提供をするようなシステムの導入を提案します。

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