助成実績

青少年健全教育関係 市民活動支援

2003年度市民活動支援【詳細】

活動名  団体名 特定非営利活動法人山口発達臨床支援センター
自閉症児心理療育キャンプ 地域 山口県防府市
代表者 理事長 川間 弘子
支援金額 40万円
活動概要
 二泊三日のキャンプにより、自閉症児の療育を行った。具体的には、心理リハビリテイションの理論に基づき、マンツーマンで、動作を介してトレーナーと向き合うことにより、人との関わり方、意思を伝え合うことを学習し、生活場面を集団で共にすることにより、集団の中で自己統制できること、更に、集団療法の中では集団の中で自己発揮できることをねらいに行った。
 保護者に関しては、保護者研修の中で、日頃の思いを伝え合ったり、スーパーバイザーの指導のもとで、自閉症児の特性に基づいた訓練内容ならびに期待できる成果についての研修を行った。
 県内、福岡からトレーナー有資格者または準ずる力のある、障害児教育に関わる教員や学生に依頼し、スーパーバイザーとして、九州女子短期大学の堀江幸治先生、山口大学の川間健之介先生、県立山口養護学校の菅宣義先生の指導の下、充実した訓練・研修を行うことができた。
 4歳から18歳までの22名の子どもたちそれぞれに変化がみられた三日間であった。
実施時期:2003年10月11日(土)〜10月13日(月)
参加人員:222名(トレーナー、スタッフ含む。)
開会式 朝の会
《開会式》 《朝の会》
訓練 みんな大集合
《訓練》 《みんな大集合》
活動が関連する団体等、地域社会等に与えた影響 
 
苦労した点
 
今後の課題・発展の方向性
 昨年に続き、保護者の期待は大きく、今回は、人数制限が必要であると考え、申し込みの期日を設けた。ところが、申し込み初日の午前0時に1件、5時に1件というように、申し込みが殺到し、16時にはすでに定員を満たすほどであった。これほどと思わず、期待に背中を押され、今回も希望者ほとんどを受け入れた。
 子どもたち・保護者もスタッフも2回目とあってリラックス気分で始まったが、逆に緊張感に欠け、開会式が定時より遅れ、その間、保護者に不慮の事故がおこってしまった。しかしながら、保護者抜きでトレーナーが保護者代わりとなり、お子さんは参加できるようになった。子どもたちは動揺を引きずることなく、トレーナーと向き合いながら訓練を進めた。
 2日目には新聞記者(毎日・中国・読売・山口)の取材があったり、光市長さんの訪問があったり、多くの方に認知していただけたように感ずる。昨年に続き、短いようで凝縮された3日間であった。
 子どもたちはトレーナーとのかかわりの中で、あるいは集団療法、集団生活の中で、たくさんの体験をした。そして、体験を通してたくさんのことを感じ取ったことを実感している。昨年同様、キャンプ後の指導場面では、ぐっと落ち着いた行動を取れるようになったり、顔を見合わせて笑ったりするようになったりと変化がみられている。
 お母さん方からの感想の多くは、「楽しかった」「気を使わずに過ごせた」等であり、他の障害を有する方と一緒のキャンプとの違いを述べられていた。お母さん方やトレーナーから何気なく出てくる言葉は、「来年は○○しようね」であった。2回目の今回、事故があったことは、センター側の責任であり、これ以降の課題である。
 継続していくためには、スタッフの育成、綿密なスケジュール等今回の反省点をまとめていくことが必要であると感ずる。
活動を終えての感想・意見等
 昨年度に引続き、助成をいただき、保護者の負担もほとんどなくでき、活動をご理解いただいたことに本当に感謝しています。
 2回目ということもあり、光市長さんの訪問、新聞掲載等社会的認知がされてきたことも喜ばしく思っています。
 来年、再来年と活動が継続していくためには今回の課題を整理することが必要であり、来年1年かけて模索していく所存です。
 一人でも、多くの自閉症の子どもたちが療育キャンプを通してよい方向に変わってくれることを、そして日頃、子どもたちから解放されることが少ないお母さん方がホッとできる機会が継続できるように、次回開催する際には是非、支援ご協力の程、よろしくお願い致します。

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