刊行物
(マツダ財団委託研究)「広島20-30代住民意識調査」報告書(統計分析篇)について
「広島20-30代住民意識調査」報告書(統計分析篇)「はじめに」より マツダ財団は、科学技術の振興及び青少年の健全育成を目的とする財団です。 このうち、青少年健全育成に関しては、設立以来30年を通して様々な事業を進めてきました。青少年の対象は、幼児から高校生まで、大学寄付講義を含めると大学生まで、幅広く対応してきています。 マツダ財団の設立趣意書には、青少年健全育成の最終的なゴールは明記されていませんが、「社会人として独立して人生が送れるようになること」であることは、明らかです。 だとすれば、青少年の最終的なステージというべき「社会人になる直前の若者」或いは、「社会に出て間がない若者」に焦点を当て、彼らの自立・成長を支援しなければ、 青少年健全育成という事業の完結とは言えないのではないだろうか… 言い換えれば、前述の若者の自立・成長支援の領域に、我々としての答えを見出さなければ、青少年の健全育成に貢献できたとは言えないのではないだろうか… このような反省に立って、「若者」に焦点を当て、彼らを取り巻く環境、彼らの実態、将来に向けての問題点、解決すべき課題を明らかにしたいと考えました。そこで、現在の若者の実態を、まずは先入観を持たず中立に客観的にその事実を把握するために、長く岡山県で「若者問題」に関する調査を継続してこられた、吉備国際大学の轡田竜蔵(くつわだ りゅうぞう)准教授に、広島県における調査・分析をお願いしました。 今回の調査を通じて、広島の若者が抱える本質的な問題点が明らかになり、若者が希望を持てる社会の実現のための基礎資料として、広く社会でお役に立てていただけるなら幸いです。 平成27(2015)年7月 |
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(ご参考)マツダ財団ニュース 「広島20-30代住民意識調査(アンケート調査)」の実施について ( 2014年11月7日号より) |
「広島20-30代住民意識調査」報告書(統計分析篇)
「広島20-30代住民意識調査」報告書(統計分析篇)全ページ(17.5MB) 執筆者 吉備国際大学 社会科学部 准教授 轡田 竜蔵 目 次 第一章 調査の概要 (0.9MB) ・・・・・・・・・・・・・・・・p.7 1・1 問題意識 ―「地方の若者」についての総合的社会調査 1・2 調査地の選定 ―「地方都市」の府中町、「中国山地」の三次市 1・3 調査方法 ―郵送調査で867ケースを回収 1・4 調査項目/分析レポートの読み方 ―重回帰分析と偏相関分析を中心に 第二章 調査対象者の社会的属性 (2.3MB) ・・・・・・・・・・・・・・・・p.13 2・1 世帯構成 ―世帯内単身者の多い府中町東部(ニュータウン)と三次市周辺部(農村部)、単身者・夫婦家族が多い府中町西部(商業地)と三次市中心部 2・2 配偶者と子の有無 ―晩婚傾向の府中町、非婚者多い三次市 2・3 「地元」の範囲/居住歴 ―転入層の多い府中町、Uターン層の多い三次市 2・4 地域活動・社会活動への参加 ―積極的参加ありは3割程度、三次市がやや活発 2・5 生活圏 ―地元イオンモールに集まる府中町、休日は広島に向かう三次市 2・6 学歴 ―高学歴傾向の府中町、低学歴傾向の三次市 2・7 雇用 ―製造業が最多で全国平均に近い府中町、医療・福祉が突出する三次市 2・8 就労時間と家事時間 ―大都市と変わらぬ長時間労働、家事時間の性差も大きい 2・9 収入 ―全国平均値に近い府中町、やや低めの水準の三次市 第三章 生活に対する評価 (2.4MB) ・・・・・・・・・・・・・・・・p.27 3・1 階層意識 ―世帯年収400-500万が中程度、「就労時間長め」「30代」は下がる 3・2 生活時間についての満足度 ―時間貧乏な「子あり」、階層意識も下がる 3・3 経済状況についての評価 ―圧倒的にネガティブ 3・4 生活満足度 ―「世帯年収400万円未満」、「父または母との同居」はネガティブ 3・5 自己充足的傾向 ―友人または配偶者がいれば、「毎日の生活は楽しい」 3・6 結婚生活とその見通し ―大卒未婚女性の「結婚できないかも」不安が大きい 3・7 親への依存 ―パラサイトシングルのみならず、多くの既婚者も親に依存 3・8 社会状況への経済的適応 ―ゼロ成長時代のジレンマ 3・9 趣味 ―「個性やこだわり」を求める子無し20代男性の6割は「おたく」 3・10 生活時間についての価値観 ―余暇は「家族とともに楽しみたい」が8割台 3・11 家族によるケア負担 ―親について「子どもが家で介護すべき」が多数派 3・12 男女の家事分担についての考え方 ―平等負担の考え、意識上は性差なし 第四章 仕事に対する評価 (1.9MB) ・・・・・・・・・・・・・・・・p.43 4・1 仕事についての現状評価 ―ややネガティブ、女性の満足度が高い三次市 4・2 仕事の将来展望 ―職種・業種を問わず、厳しい見通し 4・3 職場の待遇や就労環境 ―給料や報酬への不満、就労時間が長い人の強い不満 4・4 仕事の魅力 ―就労時間の長い人のモチベーションは低い 4・5 転職志向 ―転職を考えていない人のほうが「将来に希望」 4・6 仕事に対する自信 ―家事・育児との両立、女性は自信に、男性は負い目に 4・7 仕事のモチベーションと長時間労働 ―「やりがい」搾取か「勤勉」搾取か 4・8 職場の対人関係 ―「組織の一体性」と「個人の自由な意見の尊重」は両立? 4・9 出産後の女性の職業継続 ―「専業主婦」は男性よりも否定的 第五章 地域に対する評価 (2.5MB) ・・・・・・・・・・・・・・・・p.55 5・1 地域の満足度 ―府中町は約9割、三次市は5割台と大差 5・2 交通の問題/モータリゼーション ―三次市の強い不満、つまりは広島への遠さ 5・3 地域外への移動への関心 ―他地域での生活経験の有無による違い 5・4 「若者や子育て世代」にとっての地域 ―生活環境はいいが、雇用環境はネガティブな府中町、いずれもネガティブな三次市 5・5 地域の交友関係についての満足度 ―地元出身者と地元外出身者の格差 5・6 地域定住意識 ―「ずっと住み続けたい」のは府中町7割台、三次市5割台 5・7 田舎志向/地方都市志向/大都市志向 ―圧倒的に弱い大都市志向 5・8 地域開発についての価値観 ―商店街に興味乏しく、開発への期待大きい三次市 5・9 地域コミュニティ ―地域活動への関心、男性が高い三次市、女性が高い府中町 第六章 日本社会・政治に対する評価 (1.8MB) ・・・・・・・・・・・・・・・・p.71 6・1 日本社会・政治の状況についての満足度 ―圧倒的にネガティブな評価 6・2 日本社会についての「不安」 ―非正規雇用の主婦に特に強い社会状況への不安 6・3 日本の社会環境についての評価 ―経済格差との強い関連 6・4 日本社会の規範をめぐって ―「日本は内向きだと思う」人が大多数 6・5 社会問題や政治への関心 ―地域活動・社会活動への参加が影響 6・6 外国人受け入れの是非 ―人口減少進む三次市のほうがポジティブ 第七章 人生に対する評価 (1.4MB) ・・・・・・・・・・・・・・・・p.83 7・1 自分の現状についての評価 ―ライフコース上の達成による格差 7・2 交友関係についての現状評価 ―各種グループ活動への参加の有無が関連 7・3 堅実志向 ―20代の大半にとって「平凡」「人並み」はネガティブワードではない 7・4 自己実現志向 ―チャレンジングな20代、諦める30代? 7・5 利他的な「ソーシャル志向」―ポジティブな20代、ネガティブな30代 第八章 総括 (1.9MB) ・・・・・・・・・・・・・・・・p.93 8・1 地方暮らしは決して楽ではない ―仕事と子育てのメリットはあるか? 8・2 地域満足度の意味するもの ―府中町と三次市の消費環境格差とモビリティ 8・3 ソーシャル・ネットワーク格差 ―三次市のほうが地域活動・社会活動が活発 8・4 居住歴の多様化/流動化する地域社会 ―ハブとなる「Uターン」層 8・5 社会経済的格差 ―ネガティブな非正規雇用と「サービス」従事者 8・6 自己充足(コンサマトリー)格差 ―「足るを知る」人たち 8・7 ダウンシフターの限界 ―さとりきれない若者たち 8・8 終わりに/問題提起 ―「対話」をつくる 資料 質問紙サンプルおよび単純集計結果 (2.5MB) ・・・・・・・・・・・・・・・・p.109 (偶数ページに府中町、奇数ページに三次市を配置しています。両面印刷すると、府中町と三次市を見開きで比較しながらご覧いただけます) 参考図表 (1.5MB) ・・・・・・・・・・・・・・・・p.141 注) 2016年2月、第2版を発行し、参考図表(p.141〜)を更新しました。旧版はこちら。 冊子の送付をご希望の方は、マツダ財団事務局までご連絡ください。 |
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