助成実績

青少年健全教育関係 研究助成

第31回(2015年度)マツダ研究助成一覧 −青少年健全育成関係−

研 究 題 目 および 研 究 概 要 研 究 代 表 者
(*役職は応募時)
助成金額
(万円)
非行と発達障害等の困難を有する青少年の立ち直りと地域移行支援に関する調査研究
内藤 千尋
白梅学園大学
子ども学部助教
80
 非行や問題行動に関して、しばしば発達障害との関係性が挙げられている。発達障害やそれに類似した発達困難を抱えて「困っている」非行少年に対しては、少年院等の施設だけでなく、家庭や地域・学校において立ち直りのための発達支援と継続的な地域移行支援が不可欠である。本研究では、非行と発達障害等の困難を有する本人・当事者の立ち直りに関する調査と少年鑑別所・保護観察所・更生保護施設等の職員調査を通して、非行少年の立ち直りに必要な発達支援と地域移行支援の課題を明らかしていく。
「子どもの最貧国日本」におけるShift-Persist Strategyの有効性についての検証
中島 健一郎
広島大学
大学院教育学研究科講師
90
 「子どもの最貧国・日本」というフレーズがある(山野,2008; 山野,2014)。これは,経済的に豊かな社会である日本において,子どもが貧困に苦しみ,子どもの心身の発達が阻害されている現状を指したものである。世界初の超高齢社会を迎えた日本において(内閣府,2011),子どもの将来に影響を及ぼす貧困は看過できない問題である。本申請課題では子どもの貧困に対する「Shift-Persist Strategy」の有効性を明らかにすることを通して,今を生きる子どもたちにどのようなキャリア教育を行っていくべきか,その指針を提供することを目指す。
子どもの社会性を育むための社会化エージェント資源モデルの検討:家庭・地域・学校の相互連携に注目して
浅野 良輔
浜松医科大学 子どものこころの発達研究センター特任助教
80
 本研究は、養育者、地域住民、教師、友人といった子どもの社会化を担う人たちが、子どもの社会性をいかにしてうながすのかを解明し、社会性に欠ける子どもへの教育政策的提言を目指すものである。とくに、(a) 子どもの周りを取り巻く人々の相互連携と社会性との関連、(b) 子どもを取り巻く人々が社会性の発達的変化に与える影響の2点に注目する。小学生、中学生、高校生それぞれ500名に対して、4時点にわたる質問紙調査を行う。調査結果に基づき、学術論文の執筆、ならびに学校や地域に対するフィードバックを行う。
地方自治体とNPOの協働事業による外国人支援の可能性に関する調査研究−神奈川県大和市「放課後寺子屋やまと」における活動を通して−
チュープ サラーン
日本大学
大学院人文科学研究所研究員
80
 本研究は、地方自治体とNPOが協働して外国人支援事業のあり方とその可能性を検討するものである。具体的には、@神奈川県大和市教育委員会主催で、市内の公立小学校で実施されている学習支援事業「放課後寺子屋やまと」に参加する外国人児童に対して、在日外国人スタッフを派遣して学習支援を行うこと、Aそこに見いだされる課題を、学校や寺子屋をコーディネートしている教育委員会と共有すること、B三者間で効果的な支援を探ること、以上3点を通して、外国人児童の支援を行う事業の効果を検討するものである。
これからの「持続可能な開発」を担う健全な青少年を育成するための環境学習ゲーム教材の開発と評価
出口 明子
宇都宮大学
教育学部准教授
90
 本研究では,これからの工業化・情報化が進展する社会において,「持続可能な開発」を担う健全な青少年育成の一環として,環境学習ゲーム教材の開発・評価を行う。具体的には,申請者らがこれまでに開発してきた里山自然環境についての理解を支援する環境学習ゲーム教材をベースに,生徒らが「持続可能な開発」についての考えを深めるための新しい機能を実装する。それとともに,改良したゲーム教材を実際の中学校の授業に導入することで,その環境学習支援への有効性を検証する。
子ども理解のための包括的な評価プログラムの開発
瀬戸山 志緒里
国立精神・神経医療研究センター
病院科研費心理療法士
80
 近年、学習障害や注意欠陥多動性障害などの発達障害についてよく知られてきた。知的機能は低くないが生活に困難があることが多く、そのため普通学級に在籍しながら個別の指導が受けられる通級指導教室に通う児童が増えている。子どもの健全な成長発達を支援するためには、子ども個人の現状や特性をよく理解し、その特性に応じた指導、教育支援をアセスメントしていく必要がある。本研究では、発達障害児童の困難さと深くかかわる実行機能について、より包括的にアセスメントできる評価プログラムを開発する。
合 計 6件 500

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