助成実績
青少年健全教育関係 研究助成
第21回(2005年度)マツダ研究助成一覧 −青少年健全育成関係−
研 究 題 目 および 研 究 概 要 | 研 究 代 表 者 (*役職は応募時) |
助成金額 (万円) |
「父親の育児参加」−「おやじの会」の実践を分析対象にして− | 橋本 鉱市 東北大学大学院教育学研究科助教授 |
90 |
本研究は、「おやじの会」の実態解明を目的とする。「おやじの会」は、母親任せの子育てに父親も参加すること、また希薄化する父親同士の繋がりを強めることを目的に全国各地で組織化されている。本研究は、仙台市をフィールドに設定し、この「おやじの会」の活動を参与観察、組織成員に対し面接調査を行い、そこにおける子どもと父親相互の「学び」の生起と変容を詳細に分析する。すなわち、「父親の育児参加」としての「おやじの会」の実態をビビッドに描き出すとともに、地域・学校に密着した「新たな子育てモデル」を模索するものである。 | ||
「総合型地域スポーツクラブ」設立と地域づくりに関する研究 〜地域スポーツが生む地域社会の活力と再生の可能性〜 |
曾根 幹子 広島市立大学国際学部助教授 |
90 |
わが国は、平成12年度に策定した「スポーツ振興基本計画」の中で、地域における人々の日常的スポーツ活動の場や環境整備を充実するための具体的な方策として、「総合型地域スポーツクラブ(以下「総合型クラブ」)の全国展開を最重点課題にあげ、到達目標を定め積極的に推進してきた。その結果、平成7年度から始まった「総合型クラブ」の設立・育成は、近年益々拍車がかかり、現在全国で約1,117のクラブが設立及び創設準備中である。「総合型クラブ」は地域住民が主体的・自主的・有機的に運営する組織であり、多世代、多種目、多レベル、多様な関心を有するものが参加できるという特徴をもち、地域社会の活力や再生に寄与するといった役割の中で、地域における多様性をもった新しいクラブの形態として期待されている。本研究は、住民が主体的に関わることで「地域づくり」「健康づくり」に貢献する「総合型クラブ」が、地域社会に生み出す活力に関する調査研究である。 | ||
科学に対する興味・関心と科学的創造性の両者を損なうことなく、統合的に発展させるための科学体験プログラムの開発・評価 | 山口 悦司 宮崎大学教育文化学部助教授 |
80 |
青少年の科学離れを克服すべく、科学体験の試みが拡大の一途をたどっている。しかし、その多くが、科学の知の創造プロセスの体験を伴わない活動に陥っている。そこで本研究では、青少年に科学の面白さや楽しさと同時に、科学の知の創造プロセスまでを体験できる科学体験プログラムを開発する。さらに、科学の祭典、博物館、学校でプログラムを実施し、当該プログラムの教育効果を評価する。これらを通して、青少年の科学に対する興味・関心と創造性の両者を損なうことなく、それらを統合的に発展させることを目指す。 | ||
現代青年のアイデンティティ形成のための心理教育プログラムの開発と整備、およびプログラム指導者の育成 | 西村 馨 国際基督教大学高等臨床心理学研究所所員 |
70 |
現代青年は自由な社会にあって自分を見いだせずあがいている。その自己確立を援助する心理教育手法として、小グループでの対話によって自分らしさを探し、磨く「青年期アイデンティティ・グループ」を展開している。そこでは、家族から期待された自分像と自分でつかんだ自分像の分化・発展、否定的な感情を含む率直な自己表現、本音を語れる仲間感覚の育成、それらの体験を通した将来への希望の見出しが目指され、自分を受け止め、周囲とより深く関われるようになり、社会に深く参入していくなどの効果が現れている。現在、過程と効果を実証データで提示するため測定用具の開発に取り組むとともに、異文化理解の手法として応用を試みている。 | ||
学校・家庭・地域の協働における「参加」に関する研究 | 渥美 公秀 大阪大学コミュニケーションデザイン・センター助教授 |
70 |
本研究は、学校・家庭・地域の協働の意義を再確認し【1】こうした活動に参加しにくい子どもたちの「参加」を保障するための方略、及び【2】これまでこうした活動に関わりのなかった大人たちの「参加」を促し、活動を活性化させるための方略を明らかにしていくことを目的とする。具体的には、申請者らがこれまで継続的に実践の場と関わりを持ちながら調査を進めてきた、大阪府内の地域教育協議会の事例を中心に、日本国内各地の実践や国内外の研究の動向を踏まえながら、グループ・ダイナミックスの観点から考察を進める。 | ||
合 計 5件 | 400 |