助成実績

青少年健全教育関係 研究助成

第20回(2004年度)マツダ研究助成一覧 −青少年健全育成関係−

研 究 題 目 および 研 究 概 要 研 究 代 表 者
(*役職は応募時)
助成金額
(万円)
自立型の共生をめざして−藤沢市における外国人児童・生徒の教育・学習環境整備− 古石 篤子
慶應義塾大学総合政策学部教授
100
藤沢市においては、1990年の出入国管理法改訂の直後から、外国人登録者数が大幅に増加した。それに伴い、市内の公立小・中学校に在籍する外国籍児童・生徒数も当然のことながら増加してきた。最近は人数としては落ち着いてきてはいるが、日本の他の地域にも見られるように「定住化傾向」が増している。しかしながら、そのような子どもたちは日本語に大きな困難を感じているにもかかわらず、実際の教育現場では、なかなかきめ細かで効果的な日本語教育や教科補助は行われていないのが現状である。また、保護者と学校とのコミュニケーションもうまくとれておらず、そのために様々な問題が生じている。本研究では、市内の小学校で2003年度から2度にかけて行ってきた実験的な新しいタイプの日本語教育を定着させ、そして地域に発展させていくための方策を模索したいと考える。そのためには外国人を受身の存在としてとらえるのではなく、積極的に役割を果たしてゆくアクターとしてとらえる視点が必要である。
”現代っ子”の咬合力および咀嚼筋発達と生活環境の関係について−特に身体活動に関わる環境の影響について− 佐藤 広徳
広島工業大学工学部助教授
70
子どもたちを取り巻く生活環境の変化が,子どもたちの筋力低下を引き起こしているといわれている。食物を咀嚼するために必要な筋力,いわゆる咬合力にも同様の傾向がみられる。「ハンバーガー」に代表されるように,軟らかい食品を好んで食するようになった現代の子どもたちの食生活変化がその一因として考えられるが,運動に関わる生活環境の変化も原因となっている可能性がある。我々は運動する際にみられる「食いしばり」動作が,咬合力を発揮する咀嚼筋発達に影響を与えるのではないかと考えている。この仮説を検証するために,本研究では子どもたちの咬合力および咀嚼筋発達と生活環境との関係について検討することを目的とするとともに,小中学校などの健康教育現場で有用な情報提供を目標とする。
市民参加型の体験学習(サイエンスワールド)を通しての理科離れ,数学離れに関する調査研究 大和田 正明
山口大学理学部助教授
70
青少年の理科離れ,数学離れが叫ばれ初めてから久しくなるが,これが改善される見通しが充分にたたないばかりではなく,いよいよ拍車がかかっているのが現状である.山口大学理学部では,この様な状況に鑑み,主に小中学生やその保護者を対象として,先端的研究の紹介や実験のデモンストレーション,体験学習などを「サイエンスワールド」として行ってきた.参加者に対する調査活動を通じて,青少年の科学に対する意識調査を行い,今後の理科教育のあり方,普及活動の方法とその効果などを検討する。
子どものコミュニケーション能力を育てる教育心理学実践−大学生ボランティアによる活動の検討− 中 西 良 文
三重大学教育学部講師
90
近年、「キレる」子どもや「ひきこもり」など、青少年の発達に関する様々な問題が噴出している。これらの問題の背景には他者と好意的なやりとりができるコミュニケーション能力の欠如が考えられ、その育成が急務である。研究代表者を含む大学生ボランティアグループは小学生にコミュニケーション能力育成の実践を行う「土曜わくわくクラブ」を立ち上げた。本研究ではこの活動を元に育成プログラムの開発と、効果の検討を行う。そして活動ノウハウの蓄積を行い、コミュニケーション能力育成活動のモデル化を目指す。
教育委員会・学校・大学が連携した「健全育成くしろ子どもプラン」の推進方策と評価の研究−アクションリサーチを用いた啓発実証− 玉井 康之
北海道教育大学教育学部助教授
70
本プロジェクト研究は、釧路市教育委員会・学校・北海道教育大学釧路校が一体となって、子どもの健全育成活動「くしろ子どもプラン」を進めてきたが、その成果を検証・評価すると共に、その一層の発展の方策を研究開発するものである。全市民的な活動の発展のためには、教育委員会も学校も大学も、一つの方向に向かって意志統一することが不可欠であり、その推進母体が、3年前に設置された三者組織「くしろ子どもプラン推進委員会」である。教育委員会と学校と大学が一体となって進める健全育成活動は、全国には珍しく、これらの教育関係機関が一体となったときの教育啓発効果は大きい。「くしろ子どもプラン」では、3年間にわたって、自然体験活動・啓発フォーラム・学校支援ボランティア制度・子どもたちの地域活動等を総合的に発展させている。すでに3年間で多くの活動を進めているが、それらの実践的な成果を明らかにしていく。
合 計 5件 400

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