助成実績

青少年健全教育関係 研究助成

第15回(1999年度)マツダ研究助成一覧 −青少年健全育成関係−

研 究 題 目 および 研 究 概 要 研 究 代 表 者
(*役職は応募時)
助成金額
(万円)
公共体育・スポーツ施設の在り方に関する調査研究―スポーツ活動の実態及びスポーツ障害の発生状況について― 友末 亮三
安田女子大学文学部助教授
120
青少年に対する効果的なスポーツトレーニングやスポーツ障害の予防に関しては、学校体育施設だけでなく、公共体育・スポーツ施設においても、専門的で科学的知識に基づく、組織的な対応が行なわれるようにしておくことが求められている。本研究により、スポーツ障害の予防と望ましい体育・スポーツ活動の在り方についての基礎的資料を得ることができれば、「専門的・科学的知識に基づく組織的な対応」とは具体的にどのようなものかを明らかにすることができる。
「社会的迷惑認知」を教育する―中学校統合学習への導入― 吉田 俊和
名古屋大学教育学部教授
60
本研究は、公共の場での社会規範意識の低下がもたらす「社会的迷惑行為」に焦点を当てている。若者世代にとっては、自分とその仲間だけが彼等の社会になっており、迷惑をかけているという意識自体がない。これは、家族や地域社会が、彼等に「人間や社会に関するルール」を教育する力がなくなってきたからである。それゆえ、そうしたルールを学校教育の場で体験的に学ばせる必要が生じている。総合学習の場で、心理学的知見を取り入れた授業プログラムを開発する。
障害児の人権侵害の実態とアドヴォカーシー(権利侵害)システムの構築 ―養護学校・特殊学級における障害児への体罰問題を中心に― 高橋 智
東京学芸大学教育学部助教授
80
本研究は障害児の人権侵害問題、とくに、養護学校、特殊学級における教師の障害児の体罰問題の実態解明を通して学校教育における障害児の人権侵害の防止策及びアドヴォカシー(権利擁護)システムの構築を目的とする。具体的な調査作業としては、【1】全国1000校の養護学校・特殊学級に対する質問紙法による「障害児の人権擁護に関する全国調査」【2】東京都内の100人の養護学校・特殊学級教師に対する「障害児の体罰・人権侵害についての意識調査」、【3】4件の体罰事件裁判の調査と事例分析を予定している。
子どものメンタルヘルスの発達的特徴と援助に関する研究 藤生 英行
筑波大学学校教育部助教授
100
「不登校」や「いじめ」などのメンタルヘルス上の問題が発達的にどのような問題から発生し、どのように変化していくのか明かにした研究は現在のところ皆無である。そこで我々は、本研究において、まず、包括的なメンタルヘルス発達チエックリストの開発(第1研究)を行い、次に子どものメンタルヘルスの発達的検討(第2研究)を行う。さらにメンタルヘルス上で何らかの介入を必要とする子どもに対し、その発達的援助の方法について検討を行う(第3研究)。
精神遅滞者を対象とした社会教育プログラムの開発 ―余暇活動を中心に― 服部 伸一
関西福祉大学社会福祉学部講師
40
本研究は、精神遅滞者の余暇活動プログラムの実践を通して、余暇生活という側面から対象者が自立した地域生活を送るためのサポート体制づくりの実践モデルを構築する。このモデルづくりは、青年期の精神遅滞者に対する社会教育プログラムの開発という側面があり、対象者が生活の質の向上を目指して余暇活動を行うにあたって、どのようなスキルを獲得する必要があるのか、また、そのためにどのような支援者側の援助が必要なのかを探る手がかりになると考えられる。
青少年の「健康度・生活習慣診断検査」の作成に関する研究 徳永 幹雄
九州大学健康科学センター教授
100
青少年の健康と生活習慣に関する指導は今後の重要課題である。そこで、WHOの健康定義に基づき健康度を診断すると共に、運動、食事、休養、ストレス回避などの生活習慣の行動や意識・条件を診断する質問紙法を開発する。とくに、個人のプロフィ−ルが描け、それぞれの問題点が指摘できるように考察したい。この調査票が完成することにより、健康教育の中で個人の現状を認識させた上で、生活習慣の望ましい方向への変容を指導できるだろう。また、いろいろの集団の健康指導に関する研究の有力な方法論となるであろう。
主体的に生きる大学生の心理構造と居場所の構造―学生の主体的生き方につながる教育実践を目指して― 溝上 慎一
京都大学高等教育教授システム開発センター助手
70
本研究は、大学生の学生生活支援、およびそれにもとづく教育実践を具体的に展開すべく、大学生の生き方に関する実態把握を中心目的とするものである。とくに、学生の主体的な生き方を中心的視座に据え、【1】主体的に生きる大学生の心理的構造(主体的に生きるとはどのようなメカニズムか)、【2】居場所の構造(大学生が現在、どのような居場所をもって活動しているのか、居場所が、彼等にとって居場所となるそのプロセスはどのようなものか)、の大きく2点を明らかにする。
母親のパーソナリティが子どもの運動遊びの変容と後の性格形成に及ぼす影響 井上 則子
津田塾大学学芸学部 助教授
80
最近の子どもたちの遊びが変容したり、運動遊びが減少している背景には、大人、特に母親の影響があると考えられる。少子化の時代にあって、母親は自己実現や自己表現の場を子育てに見出しているといっても過言ではなく、彼女達は子育ての中で子どもの文化を変えてしまったといえる。従って、母親の子育て観やパーソナリティが、子どもの運動遊びの変容や後の性格形成に及ぼす影響が明確になれば、最近の「キレル」子ども達へ体育は何が出来るのかも示すことが出来るであろう。
合 計 8件 650

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