助成実績

青少年健全教育関係 市民活動支援

2007年度市民活動支援【詳細】

活動名  団体名 ふれあいの森なんでも工房
ふれあいの森なんでも工房 年間事業費 地域 山口県周南市
代表者 会長 西林 稔
支援金額 35万円
活動概要
周南市所有の6万坪の森林公園(ふれあいの森)の一部を借用して、全てを市民ボランティア活動で取り組んでいます。コンセプトは「元気な子ども元気なおとなを育む森」に置き、特に、子どもたちには野外体験・ものづくり等を通して「たくましく生きる力・協調性・しつけ」等を支援。大人には、10余りの工房を準備。通年型運営で会費、会則、利用料など定めず「怪我と材料は自分もち」、200人程度の野外食事もできる拠点整備しています。
19年度の特徴
(1)保育園・小学校・公民館などの公共団体利用が増加してきた。
(2)活動への取組企画から10年目で、行政からの基盤整備支援が始まり、第二次拠点整備(全国に自慢できる活動拠点整備)へ向けた取組開始がスタートできた。
@ 県市によるバリアフリ―水洗便所建設・車椅子の皆さんが森林散策できる散策路の整備…19年度末完成予定
A 工房作業による中山間地域づくり活動拠点計画の建設開始(県きらめき財団助成金)…19年度食工房棟建設、20年度多目的交流棟建設予定
(3)各種行事での活動紹介(講演)依頼が多くなった。
(4)様々な団体・行政関係者の視察訪問が増加してきた。
(5)全国表彰の受賞
@ ソロプチミスト日本財団(社会ボランティア賞)
A 内閣府(エイジレス・ライフ社会参画賞)
(6)60歳前期の仲間が増えて、森の整備が進捗して美しい拠点に成長してきた。
実施時期:
通年型の随時開催支援として子ども関係団体40回程度、身障者団体5回、各種団体5回程度の活動を支援。また、個人家族の利用者には常時支援できた。
場所はふれあいの森、公共施設、近隣河川など様々に拡大。
参加人員:
子ども関連団体40団体(約1,600人) 身障者関連団体5団体(約150人)
各種団体5団体(約150人) 定期開催の各工房(約200人)
個人・家族利用者数 (不明であるが数百人と推定)
ふれあいの森常駐利用者(約2,250人)(45週×5日×10人=2,250人)
参加総人員 5,000 名
ダイガラでの餅つき バームクーヘンに挑戦
《ダイガラでの餅つき》 《バームクーヘンに挑戦》
錦川上流での川遊び 日本一のそうめん流し(杉丸太12m)
《錦川上流での川遊び》 《日本一のそうめん流し(杉丸太12m)》
活動が関連する団体等、地域社会等に与えた影響 
・ 口コミによる個人・団体利用が増加し、様々な団体の活動拠点として認知されてきている。具体的には、山口県と周南市によるバリアフリー水洗便所や車椅子の皆さんが森林散策できるバリアフリー散策路(一部)の建設されている。また、全国表彰を賜わることもできた。
・リピーター(団体)の増加も嬉しい効果となってきている。
・ 行政・各種協議会的な組織からの理解と協力が急速な展開になってきた。
(1)中山間地域づくり拠点整備は構想として描いていたが、山口県からの支援協力から急展開。
(2)ソロプチミスト日本財団、内閣府の表彰は、社会から評価されてきたと感謝。
・新聞・テレビによる活動記事掲載により、様々な方から「頑張れ」との声が多くなった。
・各種団体からの講演(おしゃべり)依頼が多くなり、活動が評価認知されてきたと自負。
・当地区には公園がなく、行政施策も不可能であることから、活動拠点を「子どもの居場所」として拡充して欲しい要望が多くなった。20年度から重点的な計画に加え整備したいと計画中。(基盤整備事業の助成申請中)
(1) 子どもの遊び場拡充・・・自然の森を活用した丸太の遊び場・遊具など
(2) 水辺の自然環境新設・・・ビオトープによる水辺の自然環境構築し教育支援 等々から、地域社会から理解される活動と成長してきたことを実感している。しかし、何よりも嬉しいことは、森の中にバリフリーの水洗便所とバリアフリーの森林散策路の整備を行政施策として建設整備されていることが、最大の社会的評価と感謝している。
苦労した点
様々な視察や講演会説明の折、必ず質問される事項に「苦労した点」は?の問いかけが多いのです。答えは、いつも「皆さんが期待される答えにはならないのですが、ありません」です。その理由は、いろいろ考えられますが、あえて理由つければ以下のことが想像できます。
1、 活動の理念やコンセプトに誰が反対しますか。社会が求めていることを自然体で取組むのことに。「元気な子ども元気なおとなを育む森」子どももおとな(高齢者)も森も元気になろうよ。人々が楽しく元気に生きていこう。その活動拠点(居場所)をつくり支援したい思いです。
2、 活動の成果・結果(ビヘビアー)=係る人(人間性)×環境(エンバイロメント)であります。子どもの成長を支えて欲しい環境・大人や高齢者を支える環境が欲しい等々は、現代社会の欲求(つぶやき)です。そのことに係わる人間仲間(ふれあいの森なんでも工房)が楽しく元気に活動継続さえ推進すれば、結果は、着実に具現化できます。人間仲間の増加、社会の欲求も増加しています。成果が成長しない算数はありえません。
3、 その時、活動に係る仲間(組織)の活動の生きざまが、課題となり苦労になると考えます。グループ組織論(体制・会則・規約・会費・運営経費・金銭授受・罰則・システム等々)から入るのが世間一般ですが、我々の活動は、元気に楽しく活きていこう・その手段としてコンセプトを掲げ、拠点を整備し大勢の市民の皆さんと共に、一緒に生活できれば最高の喜びと考えて活動しています。組織や金の奴隷にならないリベラルな活動を人間らしゅう(羅宗)としています。元気に楽しく生きていこうと活動することに規約や会費や諸事項は必要なし、社会の常識・慣習で十分です。(行政や各種申請には形としての決め事が要求されるため形だけの会則を設けていますが誰も見たこともなく必要もありません)
4、 従って、仲間のアウンの呼吸で膨大な施設建設・運営・日常の活動すべてを無償無給の活動として推進できています。活動結果を市民ボランティア活動と評価されれば幸いに思っています。
5、 しかし、活動の基本理念・コンセプトと金銭管理は、どこにも負けない確たる管理推進を実行しており、具体的な活動・施設整備・支援内容や方法は、日常の会話(ワークショップ)で意思統一できていますことから、何も苦労がないのが現実であります。
6、あえて捕捉すれば、人が人を呼ぶ・・人が物を呼ぶ・・人が金を呼ぶ・・人が知恵・情報を呼ぶ・・例えが具現化されている活動グループと認識しています。仕掛人(事務局長)は元気に楽しく活動スタンスを守り継続していくことが苦労かも知れません。


(蛇足) 毎日10数人の高齢者の仲間の皆さんが、なぜ、これほどまでに、自由に元気に前向きに施設整備や建設や利用者支援に取組まれるのか? その理由がつかめていません。 一切の金銭授受もなく、すべて自己責任で汗と知恵と技術を支援される姿に感謝と喜び以外に表現できない世界ができています。唯一の言葉は「楽しいからやっている」とのことです。仕掛人の私も、それ以外の表現はできません。仲間と家族に感謝し、社会に感謝しています。
今後の課題・発展の方向性
1、 全般推進(事務局長)の後任を育成すること。活動理念・コンセプトを守り、活動の骨子をリード管理する後任者を育成することに着手しているが、その仕事は、実に多方面への係りがあり、行動・実務・時間・体力などから非常に難しい課題です。具体的作業レベルの領域でも活動を支える庶務雑用的なことも労力を惜しまず遂行せねばならないことから、体験的な時間的育成期間も必要になろうかと想像しています。5年以内に確かなものにしたいとOJTに取組んでいます。 但し、現在の活動仲間の献身的な活動には、頭が下がる思いで感謝以外に言葉はありません。 また、少しづつ団塊の世代的仲間が増えてきていることから課題は全くありません。
2、 発展の方向性第一段階 :過去の10年間で活動基盤構築できた
第二段階 :5年間で「全国に自慢できる活動拠点の基盤つくり」
@ バリアフリー水洗便所・散策路(19年度山口県・周南市取組中)
A 中山間地域づくり活動拠点つくり(19・20年度・工房取組中)平行して、周辺地域との連携協働ネットワーク構築に取組む
B 公園ない当地区であり、森を子どもの居場所つくり公園化に取組む(20年から着手する計画)・子ども遊具整備、ビオトープ建設整備など内容充実を図りたい。
C 森林散策(ウォーキング)の整備と活動促進(20年から)地区内でのウォーキングが増加しており、安全安心な森の活用に向けて活動促進に着手している。森林散策の楽しみを提唱(20年3月からスタート)
D 活動基盤整備と平行し、広域地域との連携ネットワークを促進する。  
第三段階 :次の5年間でバリアフリーの森林公園6万坪の森林公園散策路を車椅子で散策できる姿となり、全国に自慢できる森に成長したい。その足がかりとしてのバリアフリー散策路の一部が19年度末に山口県により整備されています。この拡充を図るためには、第二段階の成果を認知されることが絶対条件と考え、また、様々な施策を調査研究し、実現化に努力したい。
活動を終えての感想・意見等
・ 企画から10年を終えて着実に成長してきたと自負していますが、活動を理解し支援する仲間に感謝するだけの10年間でした。この間、想像しない分野からの表彰を賜わり、このことが地域にも知れ活動が静かに理解されてきたように感じています。
・ 成長とともに次々に夢が拡大していますが、できることから挑戦し最終目標の「地域社会づくり」の拠点を目指したいと活動を継続します。

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