助成実績

青少年健全教育関係 市民活動支援

2004年度市民活動支援【詳細】

活動名  団体名 (財)日本ダウン症協会広島支部
えんぜるふぃっしゅ
平成16年度第5回(財)日本ダウン症協会全国大会&
ダウン症児者の芸術創作活動
地域 広島県広島市
代表者 会長 高木 裕子
支援金額 40万円
活動概要
ダウン症及び知的障害児の健全育成をめざし、日本各地で活動する仲間達が一同に集まり、互いに交流を深め情報交換するために全国大会を開催した。今年度は併せて児童中心の芸術創作活動の発表の場として、広島支部が企画運営の中心となり、実行委員会形式で実施した。また、国際交流の観点からも、カナダの知的障害者による人形劇団フェイマス・ピープル・プレイヤーズ(以下FPPと記載)の広島初公演も開催。多くの一般参加者を迎え障害者との相互理解・ノーマライゼーションへの社会啓発となった。
実施時期:2004年7月24日〜7月26日 アステールプラザ 大ホール・中ホール・多目的スタジオ・市民ギャラリー
参加人員: 全国からの会員家族:約950名  カナダFPP公演入場者:約4300名(全4公演・含会員)
     ボランティア:約400名(前日準備も含む)   参加総人数:約4700名
いらっしゃいませコンサート パネルディスカッション
《いらっしゃいませコンサート》 《パネルディスカッション》
さをり織り体験 ハンドベル演奏
《さをり織り体験》 《ハンドベル演奏》
活動が関連する団体等、地域社会等に与えた影響 
・ダウン症協会の各支部代表者から、「活動を見直し、地元での活性化を進める勇気をもらった」と前向きな発言を数多くいただいた。
・違う障害を知ること、理解することから、さらに各団体の「社会啓発のためにはどんな活動をするべきか」を考える意識向上へつながった。
・自分達主催のイベントへの参加だけではなく、お互いのイベントへ参加し、交流の機会をとうという気持ちが通じた。
・一般参加者である若い娘さんからの感想「障害を持つことを不幸なことと思い込んでいたが、それは間違いだとわかった。どんな子どもも幸せになれると思い、子どもを産むことに勇気が持てた。」
・企業ボランティア、地域ボランティアなど「障害者とかかわるのは初めてです」と勇気を出してボランティアに参加してくださった方々から「知ることが大切と分かりました。これからはこれを広め、伝えていきます。そしてまた参加したい」と感想をいただいた。
苦労した点
・予算:経費をまかなうため協賛団体・企業をお願いして歩いた。その目的は結果として「地域の理解を得る」作業になり、実行委員自身への「努力の大切さを知り、これが社会貢献にもなる」ことを教えられ、自信になった。
・外部へのPR:スペシャルゲストとして広島では初公演となるFPPのショーは「障害者が演じていることよりも本物の素晴らしさ、プロとしての自覚を持った運営の確かさ」を伝えたいと願ったが、それを私たちだけで伝え観客としてきて欲しいという事は大変困難な作業だった。新聞、テレビ、地域の広報誌などで一般の皆様にも「本物のプロだ」ということを伝えていただくよう努力した。
・FPPチケット販売:一人でも多くの方に観て頂くため実行委員が中心となって手渡しでの販売を展開した。この作業も人から人へ伝える大変さを経験しながら社会啓発のひとつになったと思う。
・参加者:事故やケガのないよう、何度も当日の動きをシュミレーションしながらボランティア・スタッフの配置を考え連絡方法も気を配った。
今後の課題・発展の方向性
・障害者の社会的自立(一般就労など)の道を拓くこと本人のやりたい仕事、得意な仕事に従事し、生き生きとした毎日を送りながら生活の自立を確立できるような新しい方法を探す。親亡き後は施設入所の道しかないという社会通念を覆し、最期まで社会の中で普通に暮らし合うことが当り前となるような道を拓く。
・社会通念と同時に親をはじめとする親族・周りの人々の固定概念を変える努力が必要。道は一つではない。他人に頼ることは間違っていない。子どもを他人に託せることも子どもの力を信じることだと親が理解しなければ社会は変わらない。
・芸術創活動など「発表の場・機会を増やし、継続する」こと。
活動を終えての感想・意見等
私たちには夢のような大きな事業を実現するために支えてくださいました数多くの企業・団体・そして個人の皆様に感謝の気持ちでいっぱいです。これが全ての人が住みやすい優しい社会作り、ノーマライゼーションへつながる契機となり、日本が福祉先進国となる日がくれば嬉しいです。私たちも続けて努力します。障害のある子もない子も、自分の夢に向かい希望を持って育ってほしいと願います。

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