財団ニュース

2016年(平成28年)

2016年1月25日号

シンポジウム「居場所のない子どもたちのスタートラインづくりのために」を開催しました!


 マツダ財団とNPO法人ピピオ子どもセンター(以下、ピピオ子どもセンター)は、1月24日(日)に、広島弁護士会館ホールにて、 シンポジウム「居場所のない子どもたちのスタートラインづくりのために」を開催しました。

 このシンポジウムは、広島で、子どものシェルターや自立援助ホームの開設・運営に取り組むピピオ子どもセンターが、1月31日で設立5周年を迎えるのを記念して、 次なる新たな5年、そして10年…のために、これまでを振り返り、そしてさらなるステップアップを図る場として、開催されたものです。
 ピピオ子どもセンターとの連携事業「スタートラインプロジェクト(被虐待児等の自立支援)」を2013年4月に立ち上げ、一緒に活動してきたマツダ財団も、 当シンポジウムを共同開催させていただきました。

 当日は、この冬一番の寒さという厳しい気候条件にもかかわらず、この問題に深いご関心をお寄せ下さる70名ものみなさまに、ご来場をいただきました。

 シンポジウムでは、まず第1部に、ピピオこどもセンター等の活動紹介が行われました。 ここでは、定量的なデータだけでなく、子どもたちの生の声なども紹介されました。

 続いて、広島国際大学 医療福祉学部 准教授の岡本 晴美氏に、「子どもが生きていくことを支えるケア〜小規模施設における統一的ケアの必要性〜」と題してご講演をいただきました。

 第2部では、パネルディスカッションを行いました。

 第1部でご講演頂いた岡本 晴美氏に加え、広島文教大学 人間福祉学科 准教授の清水 克之氏、そして 岡山の子どもシェルターモモから副理事長の西ア 宏美氏、ピピオの理事長 鵜野 一郎氏と、4名のパネリストが登壇されました。

 パネルディスカッションでは、ピピオの理事 平谷 優子氏がコーディネーターをつとめ、 「居場所のない子どもたちのスタートラインをどう作っていくのか」というテーマのもと、議論を進行していきました。

 パネリストたちは、居場所のない子どもたちの実情を通して、子どもたちに本当に必要なものは何かという問題の本質に迫っていきました。

 さらに、シェルターや自立援助ホームとしてできることや、子どもたちを地域社会でゆるやかに見守っていく「まなざし」を持つことなど、 専門家から一市民まで様々な立場で取り組めることを考えていきました。

 終了後は、多くの方がアンケート用紙にぎっしりとコメントを書いてくださり、
 「子どもたちやシェルターの実情を聞けて本当に良かった」
 「私に何かできることがあればやりたい」
等々、ありがたいお声をたくさん頂戴しました!

 今回のシンポジウムの内容は、みなさまに広くご紹介できるように後日何らかの形にまとめたいと考えております。

 まずは、開催のご報告とお礼を申し上げます。


岡本晴美先生の講演
「土台(根っこ)が不安定な」子どもたちを、スタッフ・職員チームが統一的にかかわりケアしていきましょう



パネルディスカッション

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